• 松前町・松前町民総合センター

洋上風力発電と地域がつながる勉強会

 松前町での住民説明会は、東邦大学 理学部 生命圏環境科の竹内彩乃氏による「洋上風力発電と地域の共発展へ向けて」と題された講演と、北海道経済部 環境エネルギー局環境エネルギー課 省エネ新エネ促進室の横山諭室長による「道の漁業調整の考え方と他県の協議会意見について」の説明に質疑応答を加えた三部構成で実施されました。
 竹内氏の講演は、神恵内村、せたな町での講演内容をベースに、2050年までに実現を目指すカーボンニュートラルや、洋上風力発電がもたらすメリットとデメリットを、これまで以上に詳しく解説。「地域の多様な価値観をいかに検討のプロセスに反映していくかが重要」と語り、地域に住む人たちには情報参加・協議・協働の3つの参加の段階があり、それぞれでどのようなことを行っていくべきかを説明しました。さらに洋上風力発電と地域活性、そしてカーボンニュートラルの達成を別々に考えるのではなく、地域活性の一つになり得るものとして捉えて進めていくことが重要と言及。メリットを最大化し、デメリットを最小化していくうえでも早い段階から参加していってほしいと訴えた。
 一方、横山室長は有望区域に選定されている秋田県、新潟県、長崎県の取組事例とそこで出てきた意見のとりまとめを紹介。北海道としても今後の検討に生かしていきたいと意気込みを語りました。また、質疑応答では今後の気候変動で風力が弱まることはないのかといった懸念から、工事期間や建設が予定される内容などの具体的な話まで、参加者から幅広い質問が寄せられ、竹内氏と横山室長が一つ一つ丁寧に答えていきました。

東邦大学 理学部 生命圏環境科学科 竹内彩乃
会場の様子